現役美容師が教える手荒れ対策!普段の生活に潜む手荒れの原因とは?
私は現在、アシスタント1年目です。
スタイリストに代わり、お客様にシャンプーを1日に何度も繰り返します。
お客様から「手、荒れないんですか?」と聞かれることが多々あります。
手荒れをしやすい職業で調べてみても、美容師というワードが多く出てきます。
美容師は、カラー剤やシャンプーで荒れそうだと、なんとなく想像がつくと思います。
そしてここ数年、私たちはウイルス感染予防のために職業関係なく日頃、手洗いやアルコール消毒をこまめにすることが増えて、手の乾燥やカサカサが気になるという方が多くなったのではないでしょうか?
まだ手荒れをしていない方も今後の手荒れを未然に防ぐために、美容師の私が普段気をつけていることをお教えします!
目次
手荒れの種類
手荒れと一言で言っても、荒れ方もさまざまです。
ジュクジュク(水膨れ、化膿)タイプの手荒れ
カラー剤、パーマ液といった薬品を扱うことで、かぶれて痒くなり、炎症を起こしてしまいます。
治らずにケアを怠ると、なかなかキレイな状態に戻りにくくなって悪循環になります。
こちらの写真は同じ美容師の方の手です。
いろいろな原因が重なってここまで荒れた状態ですが、主に薬品によってさらに悪化し、皮膚がただれ皮膚再生が追いついていなく、痛々しい状態です。
ここまで荒れてしまうと、すぐに病院に行って手を休ませないといけません。
カサカサ(乾燥、ひび割れ、手湿疹)タイプの手荒れ
これは私の腕ですが、少し湿疹みたいになっているのがわかりますか?
シャンプーやトリートメントがついた状態のまま放っておくと、だんだん痒くなり、掻くとさらに痒みが増して湿疹みたいになります。ひどくなると肘上まで広がったり、血が出てきます。
指の間や手首は特に水分が残ったままになってしまうため、気をつけるように先輩にも教えられました。
シャンプー後は必ずドライヤーを使うため、水分が少しでも残っていると、その水分と同時に必要な水分も蒸発していきます。
それを繰り返していると乾燥していくのは当然ですね。
サロンワーク中の手荒れ対策
私は美容師を始める前は、手荒れをしたことがほとんどなく、食器の洗剤でも荒れることはなかったので自分は手荒れをしない人だと勝手に思っていました。
まさか自分が手荒れをすると思っていなかったので、良くなるのかとても不安でした。
そのときはすぐ薬で治ったので良かったですが、お客様の髪を扱う上で手荒れをしないよう、綺麗な状態を保たなければと思い、普段のサロンワーク中に気をつけていることを紹介します。
シャンプー
シャンプーは美容師が1番初めに習う技術です。シャンプーで手が荒れるのはシャンプー剤の洗浄力が強かったり合わなかったりシャンプーやトリートメントが皮膚に残ったままで放置してしまうことです。
シャンプーやトリートメントをきちんと流して、タオルで水分をよく拭き取ることが大切です。
薬品などの化学成分
カラー剤やパーマ液などの薬品が皮膚に着くと、荒れる場合があります。特にブリーチやパーマの薬剤は強い薬品なので、素手で触らないように気をつけなければいけません。
ゴム手袋をせずにカラーを塗ったり、流したりしていると薬品の成分がアレルギーになることもあるので注意が必要です。
ゴム手袋
カラー剤で手荒れをしなくても、ゴム手袋やパーマを巻く時に使用する輪ゴムが原因で、荒れる場合があります。
ゴムアレルギーや手袋の中が蒸れて、取り外したときに汗が蒸発して乾燥し、さらに裏表反対の状態で手袋をすると残っているカラー剤で荒れる原因になります。
手袋をするときは裏表を間違えないように気をつけましょう。
ドライヤー
ドライヤーをする際は手に水分が残っていると、必要な水分まで一緒に蒸発してしまいます。
シャンプー後にドライヤーで何回も乾かしていると、乾燥してカサカサになり手荒れに繋がります。
大体のアシスタントは、シャンプーとドライヤーの繰り返しで手が荒れる経験をしている人が多いです。
睡眠不足や食生活
今はどの美容室も改善されつつありますが、アシスタント時代は特に営業後や朝に長時間の練習で就寝時間が短かったり簡単なコンビニのご飯を短時間で食べたりということが毎日続くのが一般的でした。
睡眠時間は取れないという方でも、しっかり疲れをとって体を休ませることが大切です。
また、コンビニのご飯やカップ麺など簡単に食べれるものに頼りがちですが毎日続くと添加物も体にどんどん蓄積されるということになるので、体に良くありません。
手作りのお弁当が1番体に優しいですが、なかなか時間が取れない方も多いのでスーパーのお惣菜をお弁当に詰めたり前日の夜に作り置きしたりするのも一つの方法ですね。
しっかり栄養のある食事を心がけましょう。
ストレス
“病は気から”とも言いますが、アシスタント時代はたくさん失敗することも多く、悩んだり落ち込んだりなんてこともきっと美容師に限らずあると思います。
何もなくても手荒れをすると仕事に支障が出たり、治りが遅いことに悩んでしまうと、それがストレスになります。手荒れに限らず、ストレスは体に毒です。たまには気分転換などをしてストレス発散することが大切です!
普段の生活で意識すること
一般の方も実は普段の生活で手荒れをしています。
美容師はカラー剤やシャンプーで荒れるイメージですが、それだけではなく、水分の拭き取りが甘かったりお湯を毎日よく使ったりするなど私たちの普段の生活でもあり得ることが原因に繋がるのです。
これを機に、一般の方も毎日の習慣を見直してみるとまだ軽い手荒れ程度であれば症状もきっと良くなっていくので、ぜひ意識してみましょう!
手洗い、お風呂上がり
ウイルス感染予防で手洗いをする機会も増えてきたと思います。手を洗ってそのまま軽く水分を拭く、酷いと自然乾燥なんて方もいるのではないでしょうか?
特に季節の変わり目は乾燥しがちなので、水気をよく取って、ハンドクリームで保湿することが大切です。ハンドクリームはベタベタするから苦手という方も、今はサラサラするタイプもあるのでこまめにケアしましょう。
お風呂上がりのときも同じで、髪だけでなく手の甲や手首も水気を取ってからドライヤーをしましょう。
食洗剤やハンドソープ、毎日のシャンプー
食洗剤の洗浄力が強いものや、肌に合っていないものは、毎日の蓄積で皮膚に負担がかかります。
市販のシャンプーは洗浄力が強めに作られていて肌荒れすることがあるので首や背中の濯ぎ残しも気をつけるといいでしょう。
ハンドソープも、指の間や手首をよく洗い流して清潔な環境を保ちましょう!
アルコール消毒
最近は職業に関係なく、普段から手の消毒をする機会が増えました。日常生活やお店の出入り、モノの消毒などでアルコールに触れる機会が多くなりましたね。
手荒れしやすい方は、保湿して水分を保ってくれる、ジェルタイプの消毒液がおすすめです!
生活習慣
今は職業に限らず、コンビニや冷凍食品で簡単にご飯を済ませてしまう方が多いです。
やはり添加物は多く取りすぎるのは体に良くないのでコンビニ弁当や冷凍食品はほどほどにしましょう。
仕事で休む時間がなかったり若い方だと勉強やケータイなどで遅くまで起きていたり睡眠不足が毎日続くと免疫力が低下します。
睡眠時間はしっかりとって、体を休めて免疫力を低下させないようにしましょう。
ストレス
仕事に追い込まれたりネガティブ思考だったり女性だとホルモンバランスの乱れなど、性格的にストレスを溜めやすい方もいると思います。
1番は心が元気でいることが大事です!ストレスは心だけでなく体にも悪影響です。
まとめ
美容師の手荒れは、私たちの普段の生活でも起こりうることです。
一度荒れ始めてしまうと、治るまでに時間とストレスがかかります。
そして気をつけていても、寝ている間に皮膚を掻いてしまうと治るどころか悪化していくので、荒れる前からきちんと荒れ対策をしておくように心がけましょう。
美容師は手荒れが原因で辞めてしまう人もたくさんいます。自分は大丈夫だと思っていると酷い手荒れに繋がります。少し意識するだけで手荒れも軽減するので、参考になれればと思います。
私自身も日常生活やサロンワーク中も常に手を清潔に保ち、お客様に気持ちよく施術できるよう、日々心がけていきたいですね!