いきなりになりますが、日本人の口の中はうんちよりも汚いって知ってましたか?
息がくさい人の口の中には4000億~6000億の細菌が存在し、菌のかたまりである歯垢プラークは、うんちよりも細菌の濃度が高いと言われているんです!
「口がくさい!」「口臭が気になる!」「口臭がドブやうんちのにおい!」
人と話す時口臭が気になったり、人に近づくのが怖いと思った事はありませんか?
原因を理解して、正しい対策を行えば必ず改善されますので、ぜひ最後までお読みください!
口臭の原因は?
口臭の原因は口やノドから発生するガスです。
このガスには口臭ガスとよばれる、揮発性硫黄化合物(きはつせいりゅうかかごうぶつ)VSCという成分が含まれています。
口のなかにはおよそ500~700種類ほどの細菌がいますが、口臭の原因となるのはおもに歯周病菌(ししゅうびょうきん)などの嫌気性細菌(けんきせいさいきん)です。
食事の食べカスや細胞の死がいなどのたんぱく質を細菌が分解することで口臭ガスが発生します。
細菌は唾液に混ざっていて、口のなかが乾燥することで、空気中にニオイを発散します。
起きたばかりの口の中の細菌はうんちの細菌の数より多いと言われています。
口臭の種類
口臭には2種類の原因があります。
口臭には誰にでもある「生理的口臭」と病気が原因でおこる「病的口臭」があります。
細菌は誰しも口のなかに100%存在するので、実は口臭は誰にでもあるという事にはなります。
ただし歯周病や虫歯などの口の病気や身体の病気、体調の変化がおこることで、口臭が強くなることもあります。
生理的口臭
生理的口臭とは舌に付着している汚れや唾液中のたんぱく質が、口腔内の細菌によって分解される際に口臭成分を発生するために起こるもので、程度の差はあってもほとんどの人に見受けられます。
生理的口臭は大きく3つにわかれます。
①毎日の生活での口臭
起床時口臭、空腹時口臭、緊張時口臭、疲労時口臭、加齢性口臭などがあります。
これらは普段の生活が原因で発生する口臭になります。
原因として、唾液の分泌量が減ることで細菌が増殖し、これにより口臭の原因物質が多く作られるためです。
この種類の口臭は、歯磨き・食事・水分補給などにより改善するため、治療の必要はありませんので日々のケアが大切です。
②女性/成長期の口臭
妊娠時口臭、月経時口臭、更年期口臭、思春期口臭などがあります。
ホルモンや体の変調によって口臭が発生します。
一時的なものなので気にしすぎないようにしましょう。
③飲食物や嗜好品の口臭
飲食物の口臭 にんにく、酒、たばこ、コーヒー、薬などにより口臭が発生します。
習慣的に摂取することが多いものなので、気になる場合は量を減らすことが効果的です。
病的口臭
病的口臭とは口、歯の病気だけではなく、喉、鼻、肝臓や体全体の病気が原因で起こる口臭の事をいいます。
何らかの病気・疾患による口臭がある場合には、原因に対する適切な対処が必要となります。
病的口臭は大きく3つにわかれます。
①歯/口の病気
【虫歯】
虫歯によってできた穴には食べかすが詰まり歯垢がたまるため、細菌の温床になり口臭ガスを発生されやすくなります。
さらに虫歯が進行すると歯髄(歯の神経)が腐っていきます。
歯の神経が腐ると強烈な腐敗臭を発生させるようになります。
歯根に細菌がはいると化膿して膿がたまるので、これも口が臭くなる原因になります。
銀歯などの詰め物のなかで虫歯が進行した場合も臭いが発生します。
【歯周病】
歯周病とは細菌の感染によっておこる歯と歯ぐきの病気の事です。
歯槽膿漏(しそうのうろう)とも呼ばれています。
歯磨きが十分でないと、歯と歯肉のあいだに白いネバネバの歯垢とその代謝物がたまり、歯肉が炎症をおこして赤く腫れる事があります。
口から血生臭いがする人は、大体これが原因になります。
【その他】
- 舌苔(ぜったい) に細菌やヨゴレがたまることで口臭が発生します。舌に付着する白い苔状のものです
- 入れ歯の洗浄が不十分だと口臭が発生します
②鼻/喉の病気
【蓄膿症(ちくのうしょう)】
副鼻腔(ふくびこう)に膿がたまって口臭が発生します。
【膿栓(のうせん )】
扁桃腺(へんとうせん)に膿がたまって口臭が発生します。
【膿汁(のうじゅう )】
免疫物質(めんえきぶっしつ)に膿がまじり口臭が発生します。
人間の喉にある扁桃腺にはたくさんの穴があります。
口や鼻から入ってくる細菌・ウイルスを殺そうとして扁桃の穴から免疫物質がでてくるのですが、そのときにできる菌やリンパの死がいなどが扁桃腺の穴につまり固まってできるのが膿栓といいます。
「臭い玉」とも呼ばれていて、通常1ミリくらいですが、大きいものでは5ミリくらいになることもあります。
潰すとかなりの悪臭がただよってきます。
口呼吸をしている方は菌が直接喉に侵入するため、膿栓がたまりやすくなります。
ドライマウスの方も唾液の分泌が不十分なため扁桃腺を洗い流すことができず膿栓がたまりやすい一因になります。
常に口内の衛生環境を清潔に保つことが根本的な改善策になります。
③全身の病気
【糖尿病】
アセトン臭が口臭の原因になります。
アセトン臭とは、甘酸っぱいフルーツのような臭いです。
【肝臓】
アミン臭が口臭の原因になります。
アミン臭とは、魚の腐敗臭に近い臭いです。
【腎臓】
アンモニア臭が口臭の原因になります。
アンモニア臭とは、酸味のあるツンとくる嫌なニオイです。
【腫瘍(しゅよう)】
口/のどのガンが口臭の原因になります。
【呼吸器】
気管支や肺の病気が口臭の原因になります。
【消化器】
胃/腸などの病気が口臭の原因になります。
口臭の対策
口臭の原因は、約9割が口の中にある言われています。
ですので歯磨き等の口内ケアでほとんどの症状は改善が見込めます。
歯の病気
虫歯や歯周病の原因でお話しした「歯垢」の除去がカギになります。
歯周病が進行すると歯茎が衰え、歯周ポケット(歯と歯肉のあいだにできる深いスキマ)ができます。
歯周ポケットの中には歯垢や歯石(歯垢がかたく固まり石灰化したもの)がたまって、細菌が増殖しさらに症状を悪化させてしまいます。
わかり切ったことかもしれませんがやはり、毎日の歯磨きが一番効果的な対策になります。
歯の表面をみがくだけでなく、歯と歯肉の間や歯と歯の間をきれいにすることが何より大切です。
歯ブラシだけではなかなか深い部分や狭いところはみがきにくいので、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってのケアがオススメです。
もっとオススメなのはウォーターピックです。
ウォーターパックとは、水流により口腔内を清掃する機械、口腔洗浄器のことです。
歯と歯茎の境目(歯頸部)を歯面に対して垂直にノズルの先をあて歯の表側と裏側を歯頸部と歯と歯の間をゆっくりと移動させます。
これにより歯頸部と歯と歯の間の歯垢(プラーク)は除去され、歯肉溝の洗浄も行うことが出来ます。
さらに歯茎のマッサージにも効果があります。歯並びが悪い部位も効果を発揮します。
出典:https://www.kaziya.online/product/wps-rsz-414691.html
歯茎を傷つけることもありませんし、デンタルフロスなどより時間も短縮できます。
また歯茎へのマッサージ効果もあるため青黒くなってしまった歯茎もピンク色に戻るとされています。
歯磨きは口の中の歯垢をとりのぞくとともに、細菌のエサとなる食べかすやヨゴレを除去するため、歯磨きこそが口臭を治すための基本的でもっとも効果的な対策になります。
口の病気
口臭の原因となる細菌が数多く集まる場所が舌苔です。
舌苔とは舌にすみついた細菌や汚れなどがたまり“コケ”のようになり、舌の表面が白くなってしまう状態です。
舌の表面にはヒダヒダの突起がたくさんあり、ここに食べかすや細胞の死がいなどがたまり、細菌がたくさん繁殖た事により舌苔を作ります。
舌を綺麗に保っていれば口臭は防げます。
歯ブラシで直接舌をみがく方がいますが、それは逆効果になります。
舌を磨く場合は舌磨き、舌ブラシなどが販売されていますのでそちらをお使いください。
ブラシタイプですと歯ブラシと同じになってしまいますのでヘラタイプのものがオススメです。
しかし、やりすぎて傷を付けてしまうと逆効果になりますので注意が必要です。
膿栓や膿汁は、殺菌効果のあるうがい薬予防することができるので、イソジンなどでうがいをする事が効果的です。
まとめ
口臭を防ぐには舌を綺麗にして、口の中の細菌を増やさないようにすることが大切です。
細菌の温床なる歯垢や細菌のエサとなる食べかすなどのたんぱく質を除去して、口の中をキレイな状態に保ちましょう。ハミガキはもっとも重要な口臭対策なのです。
毎日の生活で口臭は防ぐ事が出来ます。
丁寧に歯磨きをしたり、定期的に歯医者に行き予防する事が大切になります。
病気による口臭は治すのが困難な為、病院に受診して見てもらいましょう。