あま〜い誘惑のチョコレート。
1粒たべると、疲れが吹き飛び、もうひとがんばりできる気がしませんか?
どのチョコレートを買おうか、選ぶのが楽しくなるほど商品の数も多く、迷ってしまうこともあります。
「ビターな感じが好き」「ちょっとでも甘さ控えめの方がいい気がして」という気持ちで、「高カカオチョコレート」を手に取ったことがある方もいらっしゃると思います。
なんとなく、よさそうな気がして選んでいた「高カカオチョコレート」。
体にいい効果があると知ったら、明日からのチョコレート選びが変わるかもしれませんよ!
そこで今回は「高カカオチョコレート」にスポットを当て、お話していきます。
目次
カカオ&チョコレートの基礎知識
チョコレートができるまで
赤道をはさんだ、高温多湿の熱帯地域に、カカオの木が育ちます。
カカオの木に、実がなり、その中に種子が20〜30粒入っています。
この種子を、発酵・乾燥させ、「カカオ豆」として日本に輸入されます。
カカオ豆をローストし、まわりの皮を取り除いたものが、カカオニブです。
さらにすり潰して、カカオマスになります。
カカオマスの約半分は、脂肪分です。
常温では固形ですが、つぶすとドロドロになります。これがほぼ「カカオ100%」の状態です。
カカオマスから脂肪分を除き、粉状にすると、ココアパウダーになります。
カカオマスに乳製品や砂糖を加えて、チョコレートが完成します。
高カカオチョコレート
チョコレートは、カカオマスに乳製品・砂糖などを加えて作られています。
それらの分量によって、ダークチョコレート・ミルクチョコレートなどの種類に分かれます。
その中でも、カカオ分(カカオマスの含量)が70%以上のものを、高カカオチョコレートと呼びます。
カカオ分が多いほど、苦味を感じます。
チョコレートの甘さと、カカオの苦味、このバランスで、お好みの高カカオチョコレートを見つけてください。
カカオの成分・効果
チョコレートを食べ過ぎると、太る、ニキビができる、など気にされる方もいらっしゃると思います。
チョコレートには糖分や脂肪分も含まれますので、食べ過ぎはよくありません。
ですが、チョコレートに含まれるカカオには、体に有効な成分が含まれます!
①ポリフェノール
②カカオプロテイン
③食物繊維
④テオブロミン
この成分を取り入れると、美容や健康、生活習慣病の予防などに、効果が期待できます。
①ポリフェノール
ポリフェノールは、植物が自身を守るために作り出す成分で、苦味や色素のもとです。
体に対して、短時間で作用しますが、効果は持続しないため、毎日摂取するのが理想的です。
抗酸化作用
体内の活性酸素を無害化することで、細胞を守ったり、肌のハリや潤いを保ち、シワの改善につなげます。
ここで残った酸素は、活性酸素になり、細菌やウイルスと闘うなど必要な役目があります。
ですが、過剰に発生すると、細胞を傷つけてしまい、生活習慣病の発症に関わることもあります。
抗炎症作用
紫外線によって皮膚が受けるダメージから、守ります。
シワ、シミ、たるみなど、肌の老化を防ぎます。
血圧を下げる
血管内膜に炎症があると、血管が狭くなり、血圧が高くなります。
カカオのポリフェノールが、その炎症部分に作用し、炎症を抑えます。
そうすると、血管が広くなり、血流が改善し、上がった血圧も下げることができます。
動脈硬化の予防
中性脂肪の過剰な蓄積や、高血糖などにより、動脈の壁は厚くなったり、硬くなったりします。
すると血管が柔軟に伸縮できず、血液をうまく流せなくなります。
脳の血管に支障が出ると、脳梗塞や脳卒中につながります。
心臓周辺の血管の場合、心筋梗塞や狭心症のリスクも高くなります。
カカオのポリフェノールは、血管の炎症部分に作用し、炎症を抑えるため、血管を柔軟に保つことができます。
脳の活性化
生活習慣の乱れや加齢などによっても、活性酸素は発生します。
活性酸素の過剰な発生により、脳の細胞もダメージを受けます。
ポリフェノールの抗酸化作用や血管への作用により、脳は活性化されます。集中力を上げたり、認知症の予防も期待できます。
②カカオプロテイン
難消化性のタンパク質です。
消化酵素で分解されにくく、食物繊維と同じような働きをします。
腸内環境の改善
小腸で消化吸収されず、そのまま大腸まで届きます。
大腸に届いたカカオプロテインは、腸内細菌の
エサとなり、腸内環境を改善します。
善玉菌が増え、便通もよくなります。
◎冷え・頭痛・肩こり 改善
腸内の老廃物から発生した有害物質は、新陳代謝を低下させ、血流を悪くします。
血流の悪さが、冷え・頭痛・肩こりの原因になることもあります。
◎むくみ・だるさ・疲れ 改善
冷えや頭痛と同じように、腸内で発生した有害物質による血流の悪さが原因です。
◎肥満 改善
腸内の老廃物から発生した有害物質は、代謝を低下させるため、脂肪を燃焼しにくくします。
免疫力を上げる
体内でウイルスや細菌などの病原体とたたかう免疫細胞は、その約70%が腸内に存在します。
腸内環境が整うことで、感染症など、さまざまな病気に対する耐性を高めることができます。
日本の女性に多い、大腸がんの予防にもつながります。
③食物繊維
カカオには、野菜やきのこに含まれるものと、同じ種類の食物繊維が含まれています。
糖尿病予防
糖の吸収をゆるやかにするので、食事の最初に食べると、糖の急激な吸収を抑えることができます。
血液中の糖の急上昇もコントロールでき、糖尿病の予防につながります。
肥満予防
エネルギーとして使われなかった糖は、脂肪になり、蓄積され、肥満につながります。
食物繊維は、糖の吸収をゆるやかにするのため、内臓脂肪のもととなる中性脂肪を増やしにくくします。
④テオブロミン
限られた植物に含まれる、苦味成分です。
お茶の原料となるチャノキという植物にも含まれています。
中枢神経刺激作用
中枢神経をおだやかに刺激するはたらきがあります。
②冷え改善
③血管拡張作用
④脳の活性化
⑤記憶力・集中力を上げる
低GI
GI値は、食後の血糖値の上がりやすさを示す指標です。
GI値が高いほど血糖値の上昇が速く、低いものほど血糖値の上昇はゆるやかになります。
- GI値 70 以上 高GI
- 56〜69 中GI
- 55 以下 低GI
なぜGI値が高いとよくないのかというと、血糖値が急上昇すると、血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されます。
インスリンは糖を脂肪に変え、蓄積し、肥満につながります。
血糖値をコントロールする力も弱くなり、糖尿病になりやすくなります。
血液中の糖が血管を傷つけ、動脈硬化の原因にもなります。
高カカオチョコレートのパッケージには「低GI」と書かれている商品もあります。
高カカオチョコレートの取り入れ方
高カカオチョコレートを食べるだけです。
それだけで、さまざまな効果が期待できることがわかりました。
この効果を上手に利用するためには、適量をコツコツ続けることが大切です。
食べ物ですので、摂取する量に制限はありませんが、目安は、1日5枚(25g)程度です。
食事の前に1枚食べたり、間食に食べるのがおすすめです。
苦味があるので、食べにくいという方には、ピュアココアパウダーの利用がおすすめです。
カカオマスから脂肪分を取り除いたものが、ココアパウダーになります。
砂糖などを含まないピュアココアパウダーでも、同様の効果が期待できます。
ドリンクとして、牛乳や豆乳と混ぜて飲んだり、お菓子作りに使えます。
料理の場合、強い味のものと合わせると、料理全体が奥深い味わいになります。
カレー・麻婆豆腐・ミートソースなどの隠し味に使ったり、味噌と合わせると、コクがプラスされます。
まとめ
もともとチョコレートは苦手で、あまり食べませんでした。
ですが、さまざまな効果を知ってから、取り入れるようになり、そのおいしさにも魅力を感じています。
せっかくの効果を、誰かに教えたくなったあなた。
バレンタインのチョコレートに、高カカオチョコレートをプレゼントしてみてはいかがでしょうか?