みなさん、「肌カビ」という言葉は聞いたことはありますか??
物やジメジメした家の中などにカビが生える(家カビ)のと同じで、実は肌にもカビが生えるです!!
ジメジメと蒸し暑い梅雨時期や湿度が高い日、マスクの中が蒸れて気持ち悪いと感じる時は知らないうちに肌カビが発生しています。
肌カビとは?肌カビや家カビが私たちの肌にどのように影響していくかご紹介していきます。
肌カビとは??
肌カビの正体はマラセチア菌という真菌の一種です。
このマラセチア菌は人の皮膚にもともと常在している菌ですが、肌環境の変化や皮脂の過剰分泌によりマラセチア菌が過剰に増加し、かゆみや炎症などの肌トラブルの原因になります。
特に湿度が高い梅雨時期は皮脂の過剰分泌に繋がりマラセチア菌が増えます。
そもそもカビとは?
糸状菌、酵母、キノコを含めて真菌と呼ばれる微生物の一群です。
カビの種類はさまざまで約10万種類あると言われていて、その中には有益なカビや有害なカビがあるので気を付けましょう。
- 糸状菌:みかんや餅などに発生するカラフルなカビ
- 酵母:浴室などにみられるポツポツとできる黒いカビ
- キノコ:キノコ自体がれっきとしたカビの一種。
どんなカビがいるの??
私たちの身近に潜んでいるカビだと、家の中で見られるアオカビ、コウジカビ、クロカビが一般的です。
しかし、同じ家でもそれぞれの場所の湿度によって生えてくるカビの種類が違ってきます。
- 湿度の高い風呂場やキッチンなどの水回り:黒色酵母様菌、フォーマ、ススカビ、クロカビ
- 湿度の低いところ:ユーロチウム、コウジカビ、アズキイロカビ
カビが生えるとどうなる?
室内がカビだらけになると不衛生で、カビ臭くなります。
体内外にも支障が起き、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー疾患の原因になったり、肌カビとして肌トラブルの原因にもなります。
また、カビ毒を生産する種類のカビが食品に発生し、それを食べると健康に悪影響を及ぼす可能性やカビ自体がダニのエサにもなるので、寝具のシーツや枕などにカビが生えると不衛生になるので注意が必要です。
寝具のシーツや枕は直接肌に触れるものなので、それらにカビの菌がついていると肌カビの原因になり肌トラブルを起こすので清潔に保つよう心がけましょう。
カビと共存
誰もがカビは嫌な存在で全滅すればいいのに、、、なんて思う方もいると思います。しかし、地球上からカビが全滅してしまったら、私たちも全滅してしまいます。
カビは生物の不要になった有機物(毛や爪、角質、排出物、死骸、落ち葉、など)を無機物に分解することがでます。
カビがいるお陰で地球上のゴミがうまくリサイクルされ、生態系が維持できるのでカビと共存していかなければいけないのです。
人に愛されるカビ
私たちの食事を担う商品の多くにはカビを利用して作られるものが多いので、先ほどもお伝えしましたがカビとは上手にお付き合いしていきましょう。
- 味噌
- しょうゆ
- 日本酒
- ワイン
- ビール
- パン
- チーズ
- 塩こうじ
肌カビの原因
皮膚の皮脂を好み思春期以降の20〜30代に多くみられます。
- 多汗
- 高温多湿
- 衣類やマスクの蒸れ
などが悪化すると肌カビが発生します。
カビが発生しやすい条件
20~40℃の温度
カビ菌は20~40℃の温度で繁殖します。
特に25~28℃は最もカビが発生しやすいです。
空気(酸素)
カビの繁殖には酸素も必要です。
70℃以上の温度
カビ菌は温度60℃以上から活動するようになり、80%を越すと急激に繁殖します。
養分
カビ菌は体から出る皮脂や垢、毛髪などをエサにして繁殖します。
カビがもたらす肌トラブル
肌カビは梅雨時期に一気に増加!
湿気と気温が高まっていく梅雨時期は汗とともに皮脂量も増加し、カビが増えやすく洗濯物や布団・靴や鞄などもカビやすく、それに伴い皮脂をエサに増殖する肌カビも発生しやすくなります。
肌カビが大量発生してしまうと肌が炎症を起こし、肌のバリア機能が弱くなったりして、赤み、ニキビ(吹き出物)、かゆみなどどいった肌トラブルに繋がります。
※肌以外の症状
- 頭皮:フケやかゆみ
- ボディ:背中ニキビ
- 顔:脂漏性皮膚炎
肌に生息しているカビ菌には、水虫の原因となる白癬菌やカンジダ菌などがあり、いずれも湿気の多い時期に増殖しやすいので日頃から肌を清潔に保ちましょう。
※
- 白癬菌:皮膚の表面、爪、毛などに感染することが多く、もっとも患者数が多いのは水虫です。
- カンジダ菌:口内やホルモンバランスの乱れで女性に多くなる症状です。
カビによるアレルギーや感染症
カビによる病気は、カビによって引き起こされるアレルギーと感染症に分かれます。
- カビによるアレルギー:夏型過敏性肺蔵炎、アスペルギルス症、アレルギー性鼻炎、アトピーなど
- カビによる感染症:水虫、真菌性肺炎、カンジダによる食道炎や胃腸炎、クリプトコックス症など
夏風邪に似た症状のカビアレルギー(夏型過敏性肺蔵炎)や水虫、肌トラブルなど梅雨時期には特に注意しましょう。
マスクの中はカビだらけ?!
マスクの蒸れ
マスクはウイルス感染対策のため、基本的に通気性は悪いです。
そのうえ、梅雨時期や夏は気温や湿度が高くなり汗や皮脂の分泌が多くなるため、さらに蒸れやすい状態です。
蒸れることで皮膚の角質が必要以上に増え、肌のバリア機能が低下し肌トラブルの原因になります。
マスクの内側は吐く息で蒸れて高温多湿になり、肌カビが繁殖しやすい状態です。
肌の乾燥
マスクを外すと、一気に肌の水分が蒸発して肌の水分を奪って乾燥します。
乾燥することで水分量が減り肌のバリア機能が低下し肌トラブルになるので保湿ケアをしっかりしましょう。
唾液の付着
唾液は通常は適度な量で口腔内の湿度を保っていますが、緊張時や空腹時、喉が渇いた状態などはその分泌量が減ります。
唾液の量が減ると酸素の少ない環境を好む雑菌が口内に繁殖し、会話や咳、くしゃみなどでマスクに付着することでその菌が肌カビの原因になります。
こまめな交換をしましょう!
雑菌や唾液の付着、梅雨時期の蒸れにより肌カビが発生してしまうので、こまめに交換しましょう。
複数のマスクが準備できない時は、マスクと顔の間に交換用のシートやティッシュを挟んで内側をこまめに交換する方法でも良いです。
肌カビにオススメな対策法
スキンケアは保湿を重視しがちですが、梅雨時期のスキンケア法は補うだけではいけません。
ジメジメとした季節には、体の内側と外側、両方のデトックスがとても大事で、体調も肌もスッキリさせて湿気に負けない健やかな肌を目指しましょう。
体の内側・除湿ケア
梅雨時期は湿気が体に入り込みやすい時期です。
知らず知らずのうちに、湿気をため込んでしまうことも多いので除湿器などで除湿ケアをしましょう。
体の外側・皮膚を清潔に保つ
肌カビの増殖を防ぐためには、皮膚を清潔に保つことがなにより大事です。
汗をかいたらそのまま放置せずに濡れタオルなどで拭いたり、洗顔したりと日常のこまめなケアを心がけましょう。
デトックス作用のある化粧品を選ぶ
- 殺菌
- 解毒
- 消炎
などの作用がある生薬配合の化粧品がオススメです。
カビや雑菌の繁殖を抑え、ジトジトした汗ばむ季節も肌を清潔に美肌を保つことができます。
コットンやマスクシートに化粧水を浸して、デトックスパックをするのをオススメします。
スプレータイプの化粧水などを持ち歩けばメイクの上からでも気軽にデトックスできます。
家カビを放置しないで!
家カビやを放っておくと喘息やアレルギー、肺炎など様々な不調がひき起こるのと同様で、家カビが肌カビにも影響し放置しておくと危険なので身の回りのものも清潔に保っていきましょう。
お風呂場
お風呂場の壁や床、排水口だけでなく、天井もカビが生えやすい場所です。
また、風呂ブタやシャンプーボトル、洗面器、椅子などもカビが生えやすいので床から浮かせる収納などで水気を取ったり、水をしっかり拭き取ってから浴室の外に出しておくのも良いでしょう。
寝具の汚れ
ジトジトと蒸し暑いので寝汗はかくのに、雨が多く降って布団を干すことができず、そのままにしておくとカビや雑菌増殖の原因になります。
そして寝具の汚れがをそのまま放置して寝るとダニが増殖し、こもった湿気でカビが増殖して発疹や湿疹、アレルギーなどの肌トラブルに繋がります。
- 布団乾燥機を使用して湿気を取り除く
- 寝室の換気を良くする
- 肌に直接触れるシーツや枕カバーをこまめに洗濯する
特に肌に触れる枕カバーが汚れていたり、カビが生えることで肌トラブルになります。
梅雨時期は1~2か月ほど続きますが枕カバーをこまめに変えることで肌を清潔に守ることができます。
押し入れ・クローゼット
押し入れやクローゼットは風通しが悪いので湿気が溜まりやすくカビが発生しやすく、服を着た時にカビが肌に付着し肌トラブルになります。
また、クリーニングに出した洋服をビニールがついたまま収納するとさらにカビが発生するので気をつけましょう。
押し入れはすのこなどを敷いて通気性をよくすることで湿気が溜まりにくいです。通気性を良くするために物や洋服を詰め込みすぎないことも大切です。
そして中にしまったままの洋服を定期的に外に出して日に当てたり、押し入れやクローゼットに扇風機やサーキュレーターで風を当て、湿気がたまらないようにしましょう。
玄関
玄関は日当たりがよくない場合が多く、雨で濡れた靴や、汗を吸った靴を放置すると臭いも気になるしカビも生えます。
下駄箱に靴をしまう時は靴をしっかり乾かしたり、新聞紙を靴に入れて湿気を吸い取ってから片付けましょう。
エアコン
エアコンをつけた時にカビ臭いと感じたら、エアコン内部にカビが発生しています。
吹き出し付近は自分で掃除ができますが、奥の方など分解しないと掃除ができない時は、業者にエアコンクリーニングを依頼するのをオススメします。
家具の下や裏
家具の下や裏は掃除がしにくいためホコリが溜まり、通気性が悪いので湿気が多い場所なのでカビが発生しやすいです。
カビが発生する前にこまめに拭き掃除をしましょう。
まとめ
肌カビは知らないうちに身近なところでおきています。何も知らずに過ごしているのはとても怖いですね。そして、家カビやを放っておくと喘息やアレルギー、肺炎など様々な不調がひき起こるのと同様で、肌カビも放置しておくと危険です。
ニキビがなかなか治らないと思ったら肌カビの可能性があるので早めに対処していきましょう。