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どうして産後は髪が抜けるの?その理由と予防策

出産を控えている妊婦さんや、育児真っ最中のママさん方から

「産後の抜け毛が凄くて困りますよね」
「産後の抜け毛いつまで続くんですか?」
『産後ってなんで髪の毛が大量に抜けるんですか?』
『産後の抜け毛って予防できますか?』

と聞くことがあります。

私自身も、出産後に突然髪が大量に抜け始めて、お風呂の時には排水溝が髪の毛だらけになったり枕に沢山の髪が抜け落ちていて驚いた経験があります。

ただでさえ家事や育児など毎日時間に終われる日々に加えて髪が抜けてしまうことに悩まされ、精神的にも辛い思いをしている方も多いと思います。

先に結論から言うと産後の抜け毛は生理現象でもあるので完全に予防することはできません。

ですが、日常生活の中で少し意識していくことで抑制に繋がる方法があるので、抜け毛になってしまう原因と抑制方法をご紹介していきます。

産後の抜け毛の原因

妊娠すると、髪の毛を伸ばして脱毛を抑制する働きのある女性ホルモンの分泌量が増えます。

そのため妊娠中に本来抜けるはずの髪の多くが抜けずに維持されるので、妊娠中は毛量が多くボリュームが保たれ、中には体毛が濃くなった、増えたと感じる方も出てきます。

出産を機に、女性ホルモンの分泌量が一気に減り、妊娠中に保たれていた髪が徐々に脱毛し始める為、抜け毛が増えたと感じます。

これが出産(分娩)後脱毛症、産後の抜け毛の原因です。

出産直後には抜けない理由

産後の抜け毛と言っても出産直後にいきなり大量に抜ける訳ではなく、徐々に抜けていく量が増えていきます。

個人差はありますが、毛の生える仕組みによって抜け始めるのは産後2〜3ヶ月の方が多いです。

髪には毛周期と言われる毛髪が生まれ変わる周期があります。

【成長期】(約2〜6年)
毛髪が伸びる期間

【退行期】(約2〜3ヶ月)
毛髪の成長が衰えて抜けやすくなる期間

【休止期】(約2週間)
成長が止まり毛髪が抜ける期間

妊娠中には女性ホルモンの働きによって毛周期が退行期になるはずの髪が成長期のまま止まるので、出産を機に女性ホルモンの分泌量が一気に減ることによって成長期だった髪が退行期になり、そこから休止期に入り髪が抜けていく為、
産後直後にはすぐ抜けない仕組みになっています。

抜け毛のピークから収まる時期

産後徐々に抜け毛が始まっていきますが1度ピークを迎えてからは徐々に落ち着いていきます。

抜け毛のピーク

個人差がありますが、産後3ヶ月〜半年位に多くの人はピークを迎えます。

この時期はシャンプーをしただけで毛が抜けたりクシやブラシで髪をコーミングするだけで沢山の毛が抜けてしまいます。

ある程度抜けてしまうものですが、必要以上の過度のシャンプーやコーミングは余計に髪や頭皮を痛めてしまうのでなるべく優しく触れるようにしましょう。

抜け毛の収まる時期

こちらも個人差はありますが、早くて産後7ヶ月頃〜1年位で落ち着くと言われています。

産後3ヶ月〜半年位にピークが過ぎると毛周期は平常運転に戻り初め抜け毛が落ちついてきます。

抜け毛は産後に起きるものなので悩みすぎず、精神的不安を溜めないためにもホルモンバランスの影響だからいつかは収まるものだと割り切ることも大切です。

産後1年以上経過しても抜け毛が落ちつかない方はホルモンバランス以外の問題がある可能性があります。

ホルモンバランス以外の要因

産後の抜け毛は主にホルモンバランスが影響していますがホルモンバランス以外の要因が絡むと改善時期の差がでてしまいます。

睡眠不足

産後はつきっきりで育児をしなければいけないため十分な睡眠時間が取れません。

その為、深い眠りに入ってから3〜4時間後に分泌される頭皮や毛のダメージを修復し、髪を太く成長させる発毛促進の働きのある成長ホルモンの分泌が悪くなり髪が成長しにくくなります。

ストレス

慣れない育児などの産後の急激な環境の変化によって心身共にストレスを抱えてしまいがちです。

ストレスを溜めてしまうと体内の亜鉛が減り、血管が収縮し頭皮の血行不良になり頭皮環境が悪くなります。

その為、健やかな髪が育たなくなってしまいます。

母乳育児による栄養不足/食生活の乱れ

母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養源になります。

母乳を与えることによってママの体が栄養不足やカロリー不足になるので髪にも栄養が行き渡りにくくなります。

また食事の時間が取れずに簡単に食べれるカップラーメンやジャンクフードを多く摂取していると全身の血液がドロドロになり母乳を通して赤ちゃんや頭皮にも栄養が行かなくなります。

無理なダイエット

妊娠中に体重が増加し産後もなかなか体重や体型が戻らず無理なダイエットをする方がいます。

産後は出産による体の回復や母乳に栄養が行くので無理なダイエットは栄養不足によって体調不良や毛の成長を妨げてしまいます。

産後の抜け毛の予防策

冒頭でお伝えしたように産後の抜け毛は完全に予防することは出来ませんが日常生活の中で意識することによって抜け毛を抑制することが出来ます。

食生活を見直す

バランスの良い食事や、必要な栄養をしっかり摂取することで髪にも栄養が行き渡り発毛が促進されます。

ビタミンA(頭皮環境を整える)

…人参、モロヘイヤ など

タンパク質(新しい髪の元になる)

…大豆、肉、卵、牛乳、高野豆腐 など

ビタミンB/葉酸(髪の成長促進、貧血の予防)

…豚肉、レバー、マグロやカツオなどの魚類、ブロッコリー、いちご など

鉄分/ミネラル/亜鉛(健康な髪の成長を促す)

…ほうれん草、レバー、わかめやひじきなどの海藻類 など

食事だけでとり入れるのが難しい場合は普段の食事と一緒にタンパク質、ビタミン、亜鉛、鉄分などのサプリメントから摂取することも出来ます。

質の良い睡眠を

睡眠時間に関わらず深い眠りに入り成長ホルモンが分泌されることにより質の良い睡眠が取れます。

スマホのブルーライトは脳を覚醒させてしまうため就寝前には避けるようにし、白湯やノンカフェインのハーブティーなどの暖かい飲み物を飲んだり、就寝前にリラックスすると質の良い睡眠をとることができます。

頭皮ケアを取り入れる

普段のシャンプーの洗浄力が強かったり、ゴシゴシと洗いすぎたり過度のコーミングは抜け毛を進行させてしまいます。

普段のシャンプーを洗浄力の優しいアミノ酸系に変えてみたり、お風呂上がりに頭皮用の美容液を付けたりすることによって健やかな髪が育ちやすくなります。

ストレスを抱え込まず相談してみる

つきっきりの慣れない育児で1人で悩みを抱え込んでしまうとストレスで体も心もボロボロになってしまいます。

1人で抱え込まず先輩ママや友人に相談をしてみたり、産後の抜け毛は出産を経験した方のほとんどに起こることなので、自分だけじゃないと感じることも大切です。

旦那さんや家族と協力し合って時には一人の時間を作ったり、思い切ってボブやショートスタイルにイメチェンしてみたり、気分転換することによってストレスを軽減出来ます。

まとめ

産後の抜け毛はホルモンバランスだけでなく日常生活からも影響を受けることが分かりましたね。

産後の抜け毛はもちろん、産後の環境の変化でストレスも溜まりやすいので、抑制する方法を参考に無理しすぎず日常生活から意識してみてください。